口内炎の予防と治療


 今回は、前回に続いて口内炎についてです。今回は予防と治療法です。

口内炎の予防と治療  口内炎のなかでもっとも多いアフタ性口内炎など、ほとんどの口内炎は、通常、1~2週間程度で治まります
しかし、それ以上長引いたり、発熱したり、痛みがひどいとき、何度も繰り返しできてしまうようなときは、病院で診察を受けましょう。
 症状は口内炎に見えても、ベーチェット病や口腔がん、その他の全身疾患の兆候として表われることもあります。診察を受ける場合は、耳鼻科や歯科、口腔外科などで診てもらえますが、すべての診療所が対応しているわけではないので、事前に問い合わせたほうが良いかもしれません。

 治療法は口内炎の種類によって、異なってきますが、症状を抑えるためには、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)や抗菌剤を含んだ軟膏を使います。比較的ながく効果が続くシールタイプのものや、違和感が少ない液状のものもあるので、症状や患者さんの年齢にあわせて適当な薬を処方します。他に痛み止めの内服薬や、殺菌作用のあるうがい薬などを併用することもあります。
 また、痛みから細りがちな食事ですが、栄養のバランスを保つことも大切なので、やわらかく調理するなど工夫をして、十分栄養を摂るようにします。とくに粘膜の抵抗力を高めるのに役立つ ビタミンB2、B6、B12、ビタミンCなどビタミン類に重点をおくようにします。入れ歯や矯正器具が原因の場合は医師に相談して改善します。そして予防にも共通することですが、口のなかを清潔にしておくこともたいへん重要です。

 予防に関しては、普段からブラッシングや殺菌作用のあるうがい薬を使ってうがいをして、口のなかを清潔に保ちます。ブラッシングでは強い力で歯茎を傷つけないよう注意しましょう。そして、 睡眠を十分にとって、規則正しい生活を送り、ストレスを極力排除します。あわせて、バランスの取れた食事を心がけましょう。熱い物や香辛料などの刺激物や、アルコール度の高いものなどを避けることも予防としては効果的です。

 口内炎の予防策は、歯周病やむし歯、その他の口腔内の疾患や、全身的な健康を維持するためにも重要なことばかりです。これらを励行することで、病気の少ない健康的な生活を送られてはいかがでしょうか。