口の中を噛んでしまうのは?


 食事をしていて、あやまって頬の内側や舌を噛んでしまって、口の中に小さな傷や血豆を作ってしまった経験は、多くの人におありだと思います。
口の中の傷は治りやすく、血豆も自然と小さくなるか、破れるかしてしまうので、多くの場合問題にはなりませんが、癖になって同じところを何度も噛むようになると、治りかけてはまた噛んで、と治りにくくなり、潰瘍から悪性の腫瘍になってしまうケースもあります。 口の中を噛んでしまうのは?
 口の中を噛んでしまうという症状を訴える人の多くは、年齢層の高い人たちです。これは年齢とともに、歯と舌や口の動きの連携がうまく取れなくなってきているためで、加齢現象のひとつです。テレビなどに気を取られて、口の中を噛んでしまうということも多いと思うので、集中して食事をとるようにしましょう。

ストレスや疲れも原因となります。ストレスから、なかば無意識に頬を噛んだり、頬を吸う癖が付いてしまっていると、口の中を噛みやすくなります。ストレスなどによる体重の急激な増加も、原因となることがあります。これらの場合はストレスからの開放や、睡眠を十分とるなど、休養が必要かもしれません。

 口の中に問題があることもあります。噛み合わせが悪い、被せ物を入れたばかりで慣れていない、被せ物が合っていない、などが考えられます。また、食いしばりや歯ぎしりなどの癖があると、歯の表面が擦り減ってしまい、噛み合わせが深くなって、頬や舌を巻き込みやすくなってしまう、というケースもあります。
まだ若い方で、ストレスなども特に思い当たらない方は、歯科医師に相談して、口の中をチェックしてもらいましょう。また原因はわからないけれども、口の中を良く噛んでしまうという方も、まずは歯科医師に相談してみると良いかもしれません。

比較的早く治るとはいえ、口の中に傷があると、しみたりして不快なものですし、癖になると厄介です。上に述べてきたような原因を早いうちにできるだけ排除して、快適に過ごしましょう。