仕事や勉強の合間に一粒、のどや口が乾いたときに一粒。飴は手軽に楽しめて、 ちょっとした気分転換にもなる身近なお菓子です。一方で、飴は甘くて歯によくないと、幼いころから言われていた 経験を誰でもお持ちでしょう。
歯にとって、飴の問題は「甘さ」だけではありません。
砂糖を含む飴をなめると、お口の中の細菌が糖を利用して酸をつくり、歯の表面からミネラルが溶け出しやすい状態になります。
しかも飴は一粒を何分もかけてなめるもの。次から次へとなめていると、歯が酸の影響を受ける時間も長くなります。歯にとっては「甘さ+長時間」が少々困った組み合わせなのです。
飴をなめることには、もう一つ注目したい面があります。
口の中で味を感じることによって分泌が促される「唾液」です。
唾液には、 酸性に傾いた口の中を中和したり、溶け出した歯のミネラルを元に戻す「再石灰化」を助けるという働きがあります。いわば、お口に備わった天然のメンテナンス機能です。
加えて、年齢や薬の影響などで唾液が少なくなると、「口が乾く」「食べ物が飲み込みにくい」といった不快感だけでなく、むし歯のリスクが高くなることもあります。そんな口腔乾燥への対策として、砂糖を含まないガムやキャンディーなどを利用して唾液の分泌を促す方法が勧められることもあります。
そこで注目したいのが、シュガーレスやキシリトールを使った製品です。キシリトールは、むし歯の原因菌が酸をつくる材料として利用できない糖アルコール。つまり「甘いものを口に入れる=必ず歯に悪い」とは限らないのです。ただし、「キシリトール配合」でもほかの糖類を含む製品がありますから、選ぶときには原材料表示も確認しましょう。
砂糖入りの飴を長時間だらだらとなめるのは「敵」の側。でも、口が乾いたときに砂糖を含まない製品を上手に利用するなら、「味方」になってくれることもあります。
好きな味を楽しんで、ちょっとひと息。それなら歯のことも少し考えて、甘い一粒を選んでみませんか。